こんにちは。
「totomeのパチンコ記録」へお越しいただきありがとうございます。
前回の第35話では、変化していくホール調整のなかで、理不尽なハマりと幸運な展開が織りなす不思議な巡り合わせをお届けしました。
日々厳しさを増していく状況を前に、これまでの経験に固執せず、ホールで目についた新たな機種たちとの対話を試みながら可能性を模索した、1994年9月中旬の記録です。
9月9日(金)〜9月14日(水)クィーンの開け釘と『スーパーザウルス』との出会い
勝って兜の緒を締め、手堅く臨む
9月9日の金曜日。
ここ数日は状況が味方をして良好な結果が続いていました。
このまま良い流れが続けば苦労はないですが、こういう時こそ「勝って兜の緒を締めよ」という言葉を胸に刻まなければなりません。
気を引き締め直してP店へと向かいました。
まずは見慣れたフィーバークィーンⅡのシマから確認していきます。
前日までの厳しさに比べると、ヘソ(命釘)の状態がほんの少しだけ戻っているように見えました。決して大きな変化ではなく、ささやかな違いです。
いくつかの候補のなかから372番台を選びました。
千円あたりの回転数は30回前後といったところでしょうか。現在の状況を考えれば、まずはこれで十分と納得して打ち始めます。
動き出してわずか47回転、予想よりもはるかに早い段階で初当りを引き当てました。
しかも図柄が特定の赤7だったため、無制限の札を獲得します。
朝一番で粘れる体制が整ったことは、精神的にも非常に大きかったです。
あとは余計な色気を出さず、展開の流れに身を任せるだけでした。
この日は恐れていた深いハマりに捕まることもありませんでした。
後半に400回転を超える場面があり、一瞬だけ嫌な予感が頭をよぎりましたが、470回転付近で踏みとどまってくれました。
最低限の2連チャンも3回ほど絡み、大きな連チャンはないものの、閉店近くまで穏やかな気持ちで打ち切ることができました。
日曜日の静寂と、新たな機種との出会い
9月11日の日曜日。昨日の土曜日は予定があって稼働を休んだため、本日は休日返上での出勤となりました。
日曜日特有の厳しい調整が予想されるため、いつもながらあまり気は進みません。
P店に入店し、真っ先にフィーバークィーンⅡのシマを覗きましたが、予想通り勝負できる状態ではありませんでした。
諦めて店内を何気なく歩いていたとき、ふと三洋の『スーパーザウルス』という機種に目が留まりました。
液晶でもドラムでもないドット表示の画面が新鮮に映ります。
大当りの確率は確か233分の1だった記憶がありますが、詳しいスペックまでは把握していません。
完全に初めて触る機種でした。
しかし、今後のためにも使える機種の選択肢を増やすことは不可欠です。
少しでも気になる台があれば、実際に触って判断していくしかありませんでした。
手探りの勝負と想定外の展開
千円あたりの回転数は27回転~28回転。
自分の基準から言えば、回転数が足りているかどうかも分からない状態での勝負は、無謀な行為と言わざるを得ません。
今振り返れば、決して褒められた立ち回りではないと理解できます。
しかし、この日は運良く展開が味方してくれました。
手元のドル箱が途切れることなく残り続け、夜の10時頃まで粘ることができたのです。
最終的には19回の大当りを引き、特定の確変状態も3回獲得するという十分な結果となりました。
今月一番の開け幅と、3日ぶりの安息
9月14日の水曜日。
12日の月曜日と13日の火曜日は私用のため連休としました。
そのため、私にとっては3日ぶりのパチンコとなります。
入店後、まずはいつものようにフィーバークィーンⅡのシマを端から順番に確認していきました。
すると、378番台のヘソ(命釘)が以前より良くなっていることに気付きます。
理想とする状態には到底及ばないものの、今月に入ってからは間違いなく一番の開け幅でした。
これなら一日を通して腰を据えて打ち切れるレベルであることは、釘を見ればすぐに分かりました。
実際の回りは千円あたり32回転から33回転といったところ。
初当りは確率を少し超えた276回転目でしたが、ここでも無制限の札を引くことができました。
序盤から4回目の当りを引くまではなかなか連チャンせず、苦しい展開が続きました。
しかし、後半に入ると流れが変わり、3連チャンが1回、2連チャンが2回と順調に持ち直してくれたのです。
最終的には19回の大当りを数え、3日ぶりの稼働を納得のいく形で終えることができました。
9月15日(木)〜9月18日(日)祝日の回収調整と他店での試行錯誤
祝日の冷徹な調整と、早い初当り
9月15日の木曜日。今日は世間一般では祝日であるため、ホール側の期待値はさらに薄くなります。
案の定、P店のフィーバークィーンⅡのシマは厳しく閉められていました。
そこで、数日前に初めて打って良い感触を得ていた、スーパーザウルスへ移動することにしました。
前回と同じ121番台の前に座ります。
釘の状態を確かめながら打ち出すと、回り自体は前回とほぼ同等でした。
祝日という背景もあるため、深追いだけは絶対にしないと心に決めて投資を始めます。
500円玉をサンドに入れ、打ち始めてわずか7回転目。驚くほどの早さで初当りが舞い込んできました。ただ、通常図柄だったため、一度ジェットカウンターに出玉を流して再スタートとなります。
すると、再び打ち始めてからわずか8回転目という、自分でもびっくりするようなタイミングで2回目の大当りを引きました。しかし、これも交換が必要な図柄でした。
その後は無制限の札にも嫌われ、全体的な展開も大きく伸びることはありませんでした。
最終的に9回の大当りにとどまり、これ以上の粘りは危険と判断して、まだ早い時間ではありましたが帰路につくことにしました。
執念の粘りと、やる気に満ちたクィーン
9月16日の金曜日。
今日も全体的に期待薄な状況が予想されたため、まずは昨日の状態を確認する意味も含め、スーパーザウルス121番台の様子を見に行くことにしました。
朝一番から釘をチェックしましたが、昨日とほぼ同じ調整のまま据え置かれていました。
そのまま打ち始めてみたものの、今度は昨日と打って変わって静かな展開が続きます。
550回転まで粘って追いかけてみましたが、初当りを引くことができずに断念しました。
諦めてフィーバークィーンⅡのシマへ戻ります。
全体的に芳しい状態ではありませんでしたが、その中から373番台を選んで試してみることにしました。
回転数は千円あたり29回転前後。まずは1万円だけと決めて様子を見ます。
ところが、今日の373番台は不思議なやる気に満ちあふれていました。
打ち進めるうちに4連チャンが1回、2連チャンが1回と、小刻みで勢いのある当りが押し寄せてくれたのです。
最終的には20回の大当りを引き当て、閉店近くまでしっかりと粘り通すことができました。
2機種の打ち回しと、理不尽な展開
9月17日の土曜日。
朝一番からP店へ入店したものの、この日は狙い台を絞りきれず、スーパーザウルスとフィーバークィーンⅡの間を何度も行き来する、慌ただしい立ち回りとなってしまいました。
まずはスーパーザウルスの120番台から試してみます。回りは千円あたり25回転ほどと厳しかったですが、パタパタと立て続けに4回の大当りを引きました。
しかし、無制限札を引くことができず、回りの悪さもあってこれ以上の遊技は無理と判断して席を立ちました。
次にフィーバークィーンⅡの383番台へと移動します。
釘を確認すると、29回転から30回転といったところだったため、ここに腰を落ち着けることにしました。
早い段階で無制限の札を手に入れたものの、肝心の大当りがなかなか連続してくれません。
大きなハマりこそないものの、じわじわと出玉を減らし時間を消費する展開となりました。
最終的に夜の10時まで粘りましたが、大当りは14回、2連チャンが1回という寂しい結果に終わりました。
データ通りの動きをしてくれない理不尽さを、改めて実感させられました。
気晴らしで行った他ホールと、未知の機種への挑戦
9月18日の日曜日。週末の厳しい状況に変化を求める意味もあり、気晴らしを兼ねて朝から普段とは違うB店へと足を延ばしてみることにしました。
入店後、まずは定番のフィーバークィーンⅡの様子を見て回ります。
その後、店内をゆっくりと一巡しているとき、西陣の『あんたはエライEX』という機種が目に留まり、362番台に座ってみることにしました。
まったくの初対面で、スペックや特徴についての予備知識は一切ありません。
ただ、一般的なデジパチのなかでも、フィーバークィーンⅡより大当りの確率が重い機種はそうそうないだろうと、自分の中で勝手に都合よく解釈して打ち始めます。
どうやら特殊な仕様のようですが、その仕組みも手探りの状態でした。
根拠なき過信が生んだ重苦しい空気
肝心の回りは、B店固有の調整というべきか、千円あたり28回転から29回転といったところ。
やはり勝手が違うせいか、1回目の大当りを引くまでに884回転という深いハマりを喰らってしまい、重苦しい雰囲気が漂いました。
しかし、そこから保留玉での連チャンと早い攻撃が4回絡み、なんとか持ち玉で粘ることができました。
夜の9時を回ったところでキリをつけ、ホールを後にします。
車に乗り込み、明日の月曜日こそはP店の状況が上向いてくれることを静かに願いながら、家路を急ぐためにハンドルを握り締めました。
【レトロあるある:未知のレトロ台と一発逆転の誘惑】
◆ スペックも知らずに座り、想定外の大ハマりに冷や汗をかく瞬間
「大当り確率はどれも同じようなものだろう」と軽い気持ちで座った初見のレトロ台。
いざ打ち始めると一向に大当りが引けず、800回転、900回転と呑み込まれていく液晶画面を前に、「この台、本当に当たるのか…?」と背中に冷や汗が流れるのは、誰もが通るビギナーズ・トラップの典型です。
◆ 仕組みが分からないまま突然始まる「謎の連チャン」の快感
スペックや仕組みをよく理解していない台に限って、突然の保留玉連チャンや謎の連チャンが炸裂する怪現象。
なぜ当たっているのか理屈は分からずとも、下皿から溢れ出る出玉の波に「まあ勝てているから良し!」とゲンキンな笑みを浮かべてしまうのも、この時代のパチンコが持つ独特の魅力でした。
【この日の実戦から学んだプロの金言】
◆ 未知の台への「根拠なき過信」は、プロの看板を降ろす第一歩
「クィーンより重い確率の台なんてそうそうない」という勝手な思い込みで打ち始めるのは、プロとして最も恥ずべき油断です。
スペックや内部構造を把握せずに投資をすることは、目隠しをして崖っぷちを走るようなもの。
どれほど厳しい状況であっても、知識のない台に甘い見通しで挑んではいけません。
◆ 「たまたま助かった結果」に甘えず、己の立ち回りを厳しく省みる
運良く後半の連チャンで持ち玉になり、負けを免れたとしても、それは自分の実力ではなくただの「結果論」に過ぎません。
失敗したプロセス(危険な台選び)を「勝てたからOK」と正当化してしまうと、立ち回りの精度はどんどん濁っていきます。
生き残るプロは、収支がプラスであっても内容が悪ければ「猛省」するのです。
ホール側の厳しい調整に対抗するため、これまで触れてこなかった機種に活路を求めたり、普段とは違うホールへ視察を兼ねて足を延ばしたりと、状況を打開するための模索が続いた1週間でした。
思い返せば、知識のない初見の機種に対して「クィーンより重いスペックはないだろう」という根拠のない過信で挑み、深いハマりに頭を抱える姿は、専業としての未熟さそのものでした。
それでも、不思議な連チャンや偶然の展開に救われながら、なんとか1日を繋ぎ止めることができたのは、当時の環境があったからこそです。
手探りの中で得た失敗や学びは、すべて明日の糧となる貴重な経験でした。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
次回、【第37話】揺らぐ生存戦略、自戒のハンドル(1994年9月下旬)では、看板機種のさらなる失速を前に、自分の立ち回りの軸が少しずつ揺らぎ始める葛藤の日々をお届けします。厳しい環境のなかで改めて専業としての規律を問い直した、9月下旬の戦いを振り返ります。
どうぞお楽しみに!


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