【第66話】妥協から始まった奇跡|101番台で叩き出した最高記録(後編)(1995年1月中旬)

totomeのパチンコ記録

こんにちは。

「totomeのパチンコ記録」へお越しいただきありがとうございます。

前回の第65話では、事前の見立てを良い意味で裏切る初当たりの軽さを見せ、閉店まで一直線に駆け抜けた1月18日の107番台での『ザ・パーフェクトその1』の記録をお届けしました。

今回は、あの熱気が冷めやらぬ翌日、1月19日の木曜日に繰り広げられた実戦の後編です。

前日の熱気がそのままシマ全体に残り、三洋のプロレスⅡの2台が完全に主役に躍り出るなかで、私の専業としての歩みに深く刻まれることとなる最高記録が飛び出した、忘れられない1日を振り返ってみたいと思います。

1月19日:さらなる好機を求めて。101番台の釘が魅せる誘惑

前日の107番台における素晴らしい結果の余韻が、まだ体のどこかに心地よく残っていました。

しかし、専業の朝は常にリセットされます。過去の良好な結果に甘えていては、目まぐるしく変化するホール側の動向に取り残されてしまいます。

今日も今日とて、冷え切った朝の空気を切り裂くようにしてP店へと入店しました。

目指すは、もちろん連日での好結果を狙う『プロレスⅡ』のシマです。

シマに足を踏み入れると、昨日あれほどの活気を見せた空間には、まだ独特の熱気が残っているかのように感じられました。

1台ずつ丁寧にヘソ(命釘)周辺を見つめ、今日の釘調整の形跡を探していきます。

その中で、私の足がぴたりと止まりました。101番台です。

じっくりと盤面を凝視すると、ヘソ(命釘)の開き具合がすこぶる良さそうに見えます。

昨日打った107番台の見た目も悪くはありませんでしたが、この101番台はさらにその上を行く、ヘソ(命釘)のわずかな開きを感じさせました。

目視では捉えることすら難しいようなミリ単位の変化であっても、それが引き金となって玉の軌道がガラリと変わるのがこの世界です。

私のこれまでの経験が、「昨日よりさらに1回転ほど余計に回るぞ」と告げていました。

連日でこれほど打てる領域にある台にありつけることは、現在の厳しい冬の時代においては滅多にない幸運です。

迷うことなく101番台を確保しました。

期待値を確信に変えるストローク

腰を据え、ハンドルを握ります。

昨日の107番台では通常打ちも右打ちも効果が出ず、最終的にチョロ打ちで活路を見出しました。

今日の101番台はどうでしょうか。

まずは基本となるストロークで打ち出してみます。

玉は綺麗な軌道を描き、次々とヘソ(命釘)へと吸い込まれていきます。

昨日のチョロ打ちのような特殊な技術を凝らすまでもなく、素直な玉の動きを見せています。

数千円を投資して回転率を測ってみると、なんと千円あたり33回転という極めて優秀な数値を弾き出しました。

当時の私の厳しい基準において、千円あたり35回転以上を誇る「Aクラス」には一歩及ばないものの、33回転という数字は、あぶれを防ぐための妥協ラインである「Bクラス」の上限、限りなくAクラスに近い極上の状態です。

「今日も閉店まで粘り切れる」

その確信は、打ち始めてすぐに本物へと変わります。

最初のドラマは、それほど回していない176回転目に訪れました。

図柄が動き、画面に揃ったのは「5」の確率変動図柄。幸先よく次回までの連チャンが約束される大当りのファンファーレがシマに響き渡りました。

さらに、ホールの朝一の恩恵である「モーニング無制限札」もここでしっかりと手中に収めます。

この瞬間、目の前の101番台は私にとって、ただの日数を稼ぐための妥協台ではなく、今日という1日を共に戦い抜く最高の本命台へと昇格しました。

これで今日も、じっくりと腰を据えて粘るための形は完全に整いました。

『ザ・パーフェクトその2』の具現。連日咲き誇る確率の神秘

確変突入に沸いた1回目でしたが、続く確変中の162回転目に「カップ」の単発図柄を引いたことで、この確変自体は2連チャンで一度幕を閉じました。

しかし、ここからが今回の101番台の本領発揮であり、メモに『ザ・パーフェクトその2』と書き残すことになった真の理由です。

とにかく、確変中および通常時を含めた全体の玉の維持力が、昨日の台を遥かに凌駕していたのです。

三洋の『プロレスⅡ』の仕様として、確変中は小デジの確率がアップするため、電チューが頻繁に開放するようになり、開放時間も長くなります。

そのため、スルーチャッカーの釘調整を悪くされないかぎり出玉を削られることは無く、それどころか微増する傾向にありました。

今日の101番台は、確変中のそこそこのハマリによって総回転数が伸びたため、千円あたりの確変中の回転数に換算すると「80.5回転」という驚異的な数値を叩き出していました。

これは、確変中にどれだけハマろうとも持ち玉が減るどころか、むしろ打てば打つほど少しずつ増えていくという、プロにとってこれ以上ないお宝状態を意味しています。

通常時に戻ってからも、その安定感は一切ブレません。

2連チャン終了後、103回転目で「8」の単発、さらに82回転目で「6」の単発と、持ち玉をほとんど減らすことなく手堅い初当りを積み重ねていきます。

続く5回目の当りこそ332回転目まで連れていかれましたが、ここで「王冠」の単発を仕留め、出玉の落ち込みを未然に防ぎます。

そして6回目の当りとなる64回転目で、再び確率変動の「5」を引き当てます。これが確変中82回転目に「王冠」の単発を引いて2連チャン。

さらに通常時に戻ってからも展開に恵まれます。

380回転目で確率変動の「7」を引き、そのわずか9回転目という早いタイミングで再び「3」の確率変動を重ねて3連チャンが確定しました。

このように、大きなハマりに遭遇することなく、引く当り引く当りがすべて持ち玉を上乗せしていきます。

通路には、昨日築き上げた107番台のドル箱の山を再現するかのように、101番台の後ろにも青いドル箱が次々と積み上がっていきました。

途切れないファンファーレ

夕刻を迎えても、101番台の勢いは増すばかりでした。

10回目の当りを350回転目「ウイン」の単発で仕留めると、ここから再び良い波が始まります。

295回転目で確変の「3」を射止め、確変中131回転目に「7」の確変へと繋ぎ、最終的に確変中83回転目で「6」の単発を引いて3連チャン。

通常時に戻されても、わずか13回転目という早さで「王冠」の単発。さらに171回転目で再び「王冠」の単発。

さらに、231回転目で確変の「5」を引き、確変中102回転目で「2」の単発を引いて2連チャン。

198回転目で「ウイン」の単発、さらに本日19回目の大当りは16回転目という早技で「9」の単発、といった具合に続いていきました。

私的の期待値計算を頭の片隅で行いながらも、目の前で次々と作られていくドル箱のタワーを見つめるのは、地域密着の専業として意地を張り続けてきた身にとって、この上ない豊かな時間でした。

どこまでこの初当りの軽さが続くのか、打っている本人さえも驚くほどの確率の偏りが、そこには存在していました。

限界を突破した瞬間と、自己新記録の達成

しかし、今日の101番台が魅せた本当のポテンシャルは、夜の帳が下りた終盤戦にこそ隠されていました。

圧巻の確変6連チャンの始まりは、本日20回目となる大当り、93回転目で確率変動の「3」を引き当てたところから始まりました。

そこから398回転目で「7」の確率変動へ、さらに267回転目で「7」の確率変動へ、21回転目で「3」の確率変動へ、5連チャン目も197回転目で「3」の確率変動図柄で揃い、確変の灯が消えることなく次々と継続してくれたのです。

確変中のハマりをものともせず、驚異の回転率80.5回転に守られながら、出玉は一歩も退くことなく増殖を続けます。

そして、確変5連チャン中の大当り直後、まだ熱が冷めやらぬ保留玉4回転目で画面のデジタルが「4」の単発図柄で揃いました。本日25回目の大当りです。

「ノーマル確変機での6連チャン」という、私自身のこれまでのプロレスⅡにおける最高記録を塗り替える快挙を達成しました。

プロレスⅡの確変突入率は4/15(1回ループ)と控えめで、1回目の確率変動を引き当てるのも大変なのに、そこからさらに6連チャンまで伸びたのは非常に珍しい出来事です。

この記録を達成した瞬間、シマ全体の視線が私の101番台に集まっているのを感じました。

言葉にできないほどの達成感と、自分の立ち回りが間違っていなかったという誇りが、胸の奥から込み上げてきました。

プロレスⅡがもたらした、最高の夜

奇跡の6連チャンの余韻を残しながらも、101番台は最後まで走り続けます。

26回目は156回転目に確率変動の「5」から、確変中250回転目で「カップ」の単発を引いて2連チャン。

さらに通常時に戻って307回転目で「8」の単発を引いた後、わずか6回転目で確率変動の「5」を引き戻し、確変中45回転目で「0」の単発を引いて2連チャン。

本日30回目の大当りとなりました。

この大当りを消化しきったところで、ホールのスピーカーから静かに閉店を告げるBGMが流れ始めました。

まさに連日となる、13時間・2日合計26時間の完走です。

文句の付けようがない閉店までの打ち切りとなりました。

最終的なデータは、大当り回数30回。昨日をさらに上回る総回転数は4,722回転。

これ以上にない最高の手応えと、これまでの苦労がすべて報われたかのような、圧倒的な充実感に包まれる結果となりました。

まさに『ザ・パーフェクトその2』と呼ぶに相応しい1日となりました。

これで、昨日の『ザ・パーフェクトその1』と合わせて二度と経験出来ないであろう、夢のような2日間を過ごさせてもらいました。

「プロレスⅡ、ありがとう」と心の中で呟かずにはいられませんでした。

1月19日:実戦データ(機種:プロレスⅡ・101番台)

  • 稼働時間:13.0時間
  • 総回転数:4,722回転
  • 通常時回転数:3,371回転
  • 確変中回転数:1,351回転
  • 大当り回数:30回
  • 初当り確率:1/224.7
  • 大当り確率(合成確率):1/157.0
  • 確変突入回数:8回(5連チャンが1回、3連チャンが2回、2連チャンが5回 ※保留連を含む実質6連チャンあり)
  • 回転率:通常時 33.0回転/千円、確変時 80.5回転/千円

【レトロあるある:『ロの字』のドル箱タワーと「玉が足りない!」悲鳴】

  • ◆ 一般客の目線

    大連チャンしてドル箱がどんどん積み上がっていく光景は、パチンコファンにとって最高の憧れです。

    自分の席の周りが箱で埋め尽くされていく様子を見るだけで誇らしく、通路を通る他の客や店員から羨望の視線を向けられる快感は、まさにパチンコホールならではの醍醐味と言えました。
  • ◆ プロ(totome)の目線

    別積みをしない店では、足元から後ろにかけてドル箱を「ロ」の字型に囲むように積んでいくため、自分の城が出来上がったような達成感がありました。

    また、出玉が凄まじすぎてホールの補給玉や予備の箱が底を突きかけ、店員さんから「すみません、店の玉が足りないので半分だけ先に流させてください!」と頭を下げられるのもこの時代ならではの光景です。

    自分の立ち回りでホールのシステムを一時的にパンクさせたという実感は、専業として密かな誇りを感じる瞬間でもありました。

【この日の実戦から学んだプロの金言】

◆ 無駄玉を削る「技術」と、ホールと同調する「処世術」

当時のプロレスⅡは電チュー性能が非常に良く、スルーの状態さえ良ければ確変中の持ち玉維持力が抜群の仕様でした。しかし、単に技術で玉を減らさないこと以上に大切だったのは、「ホールとの信頼関係」です。

目立たず、不正をせず、店員とも気さくにコミュニケーションを取り、箱を積むことでシマの盛り上げ役を果たす。この目に見えない良好な関係を築くことこそが、ホールから排除されずに長く勝ち続ける専業の生きる道です。

◆ 勝ち額を最大化させる「打切り精神」

丁寧な打ち方で出玉を守りつつ、今日のような絶好の上振れ(確変6連チャン)が訪れたときに、閉店まで1秒も無駄にせず回し切ること。

ホールと良好な関係を保ちながら愚直に期待値を追い続けたからこそ、専業史に残る自己新記録という結果を引き寄せることができたのです。

1月中旬の総括:連日の快走がもたらした確固たる自信

2日間にわたって繰り広げられた、昨日の107番台と今日の101番台を巡る戦いは、私の専業人生の中でも燦然と輝く、最高の2日間となりました。

千円あたり33回転という極上のBクラス台を見抜き、自らの最高記録である確変6連チャンまで引き出した1月19日の実戦は、数字以上の大きな自信を私に与えてくれました。

これこそが、店長の日々の釘調整の癖を読み解き、期待値を実直に追いかけ続けた者だけが手にすることのできる特別な時間です。

軍資金の完済直後でどこか心の底にあった見えない不安は、この圧倒的な手応えによって完全に吹き飛ばされ、今後の立ち回りに対する確固たる道標となりました。

この26時間に及ぶ実戦を経て、私の心の中には、これまでにない温かさと余裕がもたらされました。しかし、時代は常に動き続けています。

この最高の余韻を胸に、私は次なる局面との対峙に向けて、再び歩みを進めるのです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

次回、【第67話】歓喜のシンクロ|最高峰の「Aクラス」釘調整と出会った幸福な1日(1995年1月下旬)では、週末の静養日を挟んで迎えた週明け、滅多に出会うことのできない最高峰の釘調整を誇るお宝台と対峙した記録を振り返ります。

右盤面の山釘と谷釘の間を狙う的確なストロークでポテンシャルを100%活かしきり、回りと大当りが見事なまでに噛み合った、専業としてこれ以上ない幸福な1日の全貌をお届けします。

どうぞお楽しみに!

totome

1980年代後半から約40年にわたりパチンコに親しんできたシニアパチンコファンのtotomeです。

当ブログは18歳以上の方を対象に、女性を含むパチンコ好きのシニア世代の皆さまと共に、昭和・平成・令和のパチンコの思い出や当時のホールの熱気、懐かしい名機たちを実体験をもとに振り返っています。

本ブログは勝敗を競ったり、遊技を推奨したりすることを目的としたものではありません。当時の時代背景や人との出会い、失敗や反省、専業時代に感じた迷いや学びも含めて記録として残している個人の回顧録です。

同じ時代を過ごした方には懐かしく、若い世代の方には当時のパチンコ文化を知る一つの資料として楽しんでいただければ幸いです。

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