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「totomeのパチンコ記録」へお越しいただきありがとうございます。
前回の第41話では、10月の幕開けとともに回らぬシマの調整に苦しみながらも、新機種である三洋プロレス7の新規開拓へ泥臭く挑んだ上旬の葛藤の記録をお届けしました。
自分の力で勝っているのではなくホールのさじ加減に生かされているという冷徹な事実を痛感した直後、ジグマとしての意地に導かれるようにして巡り合った、優秀な回りと据え置き調整に沸いた激闘の記録です。
10月10日(月)新機種への見切りと、妥協から始まった週明け
慣れ親しんだシマへの帰還
10月10日の月曜日。
今日から10月の第2週目が新しく始まります。
先週、なんとか今後の立ち回りの戦力として使えないかと、微かな期待を抱いて打ってみた新機種のプロレス7でした。
しかし、釘をどれだけ見つめても、実際にハンドルを握ってみても、状況が好転するような前兆や兆しは一切感じられませんでした。
やはり、地域に根を張る以上、安易な機種変更に頼るべきではないのかもしれません。
厳しい現実を受け止めつつ、私は今日もB店へと車を走らせました。
シマを慎重に巡回した結果、まずはフィーバークィーンⅡの271番台から実戦をスタートすることにします。
モーニングの恩恵と早めの決断
打ち出してみると、回転率は千円あたり28回転前後といったところで、相変わらず打てるレベルにない台であることは明白でした。
私のこれまでの経験から言えば、本来ならすぐに席を立つべき論外の調整です。
もし連敗の泥沼にはまれば、借金完済で取り戻したなけなしの資金は一瞬で吹き飛び、途端に路頭に迷うことになりかねません。
そんな背水の陣で挑んだ実戦でしたが、この日は展開が見事に噛み合ってくれました。
投資はわずか1,000円、手元の玉が尽きたらすぐに移動しようと考えていたその残り少ない玉のなかで、滑り込むように初当りを引き当てたのです。
さらに、モーニング無制限札も同時に掴み取ることに成功します。
ベースの回りが足りないことは十分に分かっていましたが、せっかく獲得した無制限の権利を無駄にするわけにはいきません。
そこからは2連チャンを含む合計9回の大当りを重ね、持ち玉を維持しながら実戦を続けました。
しかし、これ以上の回りムラに付き合ってダラダラと時間を浪費するわけにはいかないと判断し、夕方を前に早々と見切りをつけてホールを後にすることにしました。
結果としてプラス収支にはなったものの、どこか物足りなさが残る週明けのスタートとなりました。
10月11日(火)〜10月12日(水)387番台との巡り合いと据え置きの確信
実績を重視した台選び
10月11日の火曜日。この日は朝一番から、何日ぶりになるでしょうか、P店へと入店しました。
いつも通っているホールであっても、数日足を空けるだけでシマの空気感や調整の傾向が変わっていることがあるため、油断はできません。
足早にフィーバークィーンⅡのシマへと向かい、ずらりと並ぶ釘を一台ずつ見て回ります。
すると、387番台と507番台の2台だけが、周囲の台とは歴然と見た目の調整が違っていることに気付きました。
どちらの台に腰を据えるべきか非常に悩ましいところでしたが、どちらかと言えば507番台の方に分があるかもしれないと感じました。
しかし、もし507番台が実際に打ち出して出来損ないだったときの展開を考慮し、過去にしっかりとした実績を残し安心感のある387番台を選択することにしました。
自分のスタイルにおける冷静な判断が、私に手堅い選択を選ばせたのです。
久しぶりの高揚感と試練のハマり
これが、大きなドラマを生み出す契機となります。台に腰掛け、いつものように「右打ち」を試みてみます。
一般的に「右打ち」と言うと、ハンドルを全開に捻って右側のストッパーまで飛ばす打ち方をイメージされる方が多いと思います。
しかし私の場合は、右側盤面の山釘と谷釘の間を基準に狙って打ち出していました。
その独自の打ち方を、私は勝手に『右狙いの弱め打ち』と呼んでいたのです。
そのストロークで打ち出された玉が、吸い込まれるようにヘソ(命釘)へと向かっていきます。
これだ。この瞬間があるからこそ、私は苦しくてもパチンコを続けているのだと痛感しました。
胸の奥から湧き上がるような強い快感が身体を駆け抜けます。
懸念していた大きな回りムラもほとんど見られず、開始時から千円あたり35回転という優秀な回転率をキープしたまま回り続けます。
これほどの台を自分の目で見つけ出し、ハンドルを握っていられる時間は、まさに至福のひとときでした。
しかし、パチンコというのは本当に一筋縄ではいきません。
なぜ回る台を掴んだ日に限って、こうも初当りが遠くなるのでしょうか。
いつもいつも、開いた日ほど朝からの展開は厳しいハマり模様に捕まってしまいます。
今日もすんなりと出玉が伸びてくれる気配はなく、大ハマりの匂いが満ち溢れていました。
確信のなかで明日への仕込み
毎度毎度、大当りがこれほど渋い日に限って、ピンポイントで釘を開けてくる店長は、ある意味で天才なのではないかと思わず皮肉の一つも言いたくなってしまいます。
前半戦は、現金投資を何度も繰り返す非常に苦しい展開が続きました。
しかし、これまでの厳しい台とは違い、回転率のベースが圧倒的に安定しているため、心の中に不思議と焦りはありません。
これだけ回っていれば、心配することなどないなと自分自身に強く言い聞かせながら、安心してハンドルを握り続けます。
ひたすらに辛抱の遊技を続けた結果、夕方に入ったところで待望の無制限札を獲得することができました。
これで今日の実戦における第一ステップをやっとの思いでクリアしたことになります。
そこからは、持ち玉を使っての反撃が始まりました。
実戦のなかで2連チャンが3回ほど絡んだものの、全体的に初当りの確率が重く、思い描いていたようにはドル箱が伸びてきてくれません。
それでも、いつもの厳しい回りの台を打たされているときのようなストレスはなく、じっと堪え忍ぶ時間が続きます。
最後にお決まりの大ハマりに持っていかれそうな不穏な雰囲気が漂い始めました。
しかし、私はこの優秀な台の調整を確信していたため、明日の据え置き狙いの仕込みも兼ねて、閉店近くまでそのまま据え置かれることを強く願いながら、一玉一玉を大切に打ち続けました。
最終的なデータは、大当り16回、2連チャンが3回。
投資がかさんだこともあり、出玉の総数としては今日も少し不本意な結果となってしまいました。
同じ機種を打っているはずなのに、千円あたり35回転あるだけでまったく別物の台を打っているかのように感じてしまいます。
この充実感を胸に、勝負は明日へと持ち越すことに決めました。すべては明日の朝一に賭けます。
狙い通りの据え置きと赤7からの怒涛の反撃
10月12日の水曜日。
昨日から仕込んでおいた387番台を確実に手中に収め、昨日の投資分をすべて取り返すべく、朝一からP店へ向かってまっしぐらに突き進みました。
開店と同時に即座に入店し、目指すフィーバークィーンⅡのシマへと足を進めます。
釘をじっくりと確認した瞬間、胸の中でガッツポーズを作りました。
「ヨシッ、今日こそは貰ったぞ。据え置きだ!」
周囲を見渡すと、他にも開いていると思われる台が何台か目に留まりましたが、今の私には一切関係がありません。
他の台はすべて無視です。
昨日あれだけの回りを見せてくれた台と、今日も1日心中する覚悟は決まっていました。
昨日と同様に、『右狙いの弱め打ち』を徹底して1日勝負を仕掛けます。
デジタルの回り具合は文句のつけようがなく、今日も千円あたり35回転のベースは確実に確定していました。
これだけの根拠があれば、あとはただ閉店まで、無心で打ち切るのみでした。
ところが、今日もまた朝一から当りの遠い展開が襲いかかります。
「今日もまた朝から当たらないのか。せっかく回る台を掴んだのに、昨日と同じダメなパターンなのか……」
弱気な心の声がポロリと漏れそうになってしまいます。
重苦しい空気のなか、ようやく1回目の待望の大当りがやってきたのは、627回転目のことでした。
しかし、今日の展開は昨日とは決定的に違っていたのです。
引き当てた大当りが赤7図柄で揃いました。
見事、最初の当りから無制限札を引き当てることに成功したのです。
ここから、これまでのウップンをすべて吹き飛ばすような、驚異的な反撃の幕が上がります。
無制限の恩恵を受け打ち出すと、まるで昨日までの沈黙を取り戻すかのように、ドラムが怒涛の勢いで連チャンし始めました。
4連チャンが1回、3連チャンが2回、さらに2連チャンが3回と、息つく暇もないほどの猛烈な出玉の塊が押し寄せてきたのです。
途中で774回転という手痛い中ハマりに捕まる場面もありました。
しかし、回転率が高いため手元の玉が目減りする恐怖は少なく、最後まで一切の不安を感じることなく、清々しい気持ちでハンドルを握ったまま実戦を打ち切ることができました。
ドル箱を綺麗に並べ、本当に久しぶりと言えるほどの晴れ晴れとした気分でホールを後にしました。
【レトロあるある:回転率への感動と据え置き狙いの緊張感】
◆ 「千円あたり35回転」がもたらす、異次元の打球感と快感
ヘソ(命釘)にバツグンの勢いで吸い込まれていく玉の流れ。
ただデジタルが回っているだけなのに、胸のすくような高揚感とストレスフリーな打感は格別でした。
「この台を打てている」という圧倒的な満足感こそが、過酷なパチンコ生活の中でプロのプライドを支える最大の報酬でした。
◆ 閉店間際の釘チェックと、翌朝の「据え置き確認」で握る拳
前日見つけたお宝台が、明日もそのまま放置されているかどうか。
翌朝、開店のダッシュを経て台の前に立ち、据え置きの釘を見た瞬間に心の中で作るガッツポーズ。
あの瞬間の緊張と歓喜の交錯こそが、ホールと1対1で向き合うジグマスタイルの醍醐味でした。
【この日の実戦から学んだプロの金言】
◆ 朝一に重いハマりが来ても、回転率の根拠があれば泰然自若と打つ
「回る日に限って当たらない」という理不尽な展開はパチンコでは日常茶飯事です。
しかし、千円あたり35回転という確固たる回転率(根拠)さえあれば、一時的なハマりに焦ってブレる必要はありません。
「回っていればいずれ収束する」という冷静な計算と胆力が勝利を引き寄せます。
◆ 前日の実績と釘調整から「据え置き」を見抜き、狙い撃つ技術を磨く
ただ闇雲に当日開いている台を探すのではなく、前日の回転率や出玉の挙動を踏まえた上でホールの「クセ」を読むこと。
「据え置き」を確信して朝一から迷わず攻め切る狙い打ちの精度が、厳しいホール状況下でも勝ち星を大きく積み重ねる鍵となります。
10月中旬・前編の総括:ジグマの足跡と次なる激闘へ
2日間連続で千円あたり35回転前後の優秀な台を徹底的に打ち切れたことで、10月10日までに溜まっていた苦しいウップンは綺麗さっぱりと晴れ渡りました。
この感動と、回る台を回し切る快感のためだけに、私はパチンコをしているのだと改めて強く実感したものです。
週に2日、これほどコンスタントに思い通りの立ち回りができる日があれば、生活のジレンマに苦しむことなどありません。
しかし、現実はそう甘くはないことも分かっています。
また明日になれば、いつも通りの回らない厳しい台との戦いの日々へ、嫌が応でも引き戻されるであろうことは、これまでの経験から容易に想像が付きました。
それでも、今回の良好な結果は、私のジグマとしての足跡に確かな光を与えてくれたのです。
千円あたり35回転という、滅多に拝むことのできない優秀な調整を掴み取った2日間の実戦は、回らぬシマで苦しんできたこれまでの憂鬱を吹き飛ばす、最高のドラマとなりました。
回る日に限って朝からハマるというホール側の意地悪な展開に悩まされながらも、培ってきた据え置きへの確信と執念が、最終的には赤7からの怒涛の連チャンという見事な結果へと結びついてくれました。
しかし、このような最高の幸運が毎日続くわけではないのが、この世界の冷徹な現実です。
明日からまた始まるであろういつも通りの厳しい日々を覚悟しながら、それでも回る台を見つけたときのあの昂りを糧に、次なる激闘へと立ち向かっていきます。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
次回、【第43話】5連勝の歓喜と、週末の油断が招いた泥沼の二日間(1994年10月中旬・後編)では、投資1,000円からの反撃や今月一番の大当り25回を数えた5連勝の歓喜から一転、週末の気の緩みによって当たらない回らない台に掴まり、放心状態のまま大敗を喫してしまった10月中旬の激動の記録を振り返ります。
どうぞお楽しみに!


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